冷却水はエンジンをオーバーヒートさせないように、エンジンを冷却しているとっても重要な存在です。
冷却水のことをLLC(エルエルシー)やロングライフクーラントとも読んだりします。
そんな冷却水ですが、交換方法はいたって簡単です。
冷却水の交換時期を知って、エンジンがオーバーホールしないようにしましょう!
冷却水の交換時期ってどれぐらい?
普通の冷却水ですと、2年が交換時期と言われています。
この理由の1つに、成分のエチレングリコールというものが酸化して、腐食性物質や水アカの発生があるからです。
そうなると、冷却水経路で腐食が始まってしまいます。
腐食すると、水漏れを起こしたりします。
ちゃんと交換しておけば・・・と後悔しても遅いので、定期的な交換が必要です。
車検は2年に1回受けなければいけないので、その時に交換してしまうのがベストです。
私もそうですが、やっぱり車検は少しでも安くしたいと思ってしまいます。
でも、安くすればするほど、車にとってはあまり良くない状態になっていきます。
最低限の修理は必要ですね!
最近のトヨタでは、スーパーLLCというものが採用されています。
どんなLLCなのかと言いますと・・・なんと7年または16万キロの長寿命なLLCなのです。(新車充填時の場合です。)
スーパーLLCの交換時期は2年ごとではなく、4年または8万キロとなっています。
ですので、新車で購入すれば、
「1回目は7年16万キロで交換」
「2回目は11年24万キロで交換」
なんとも長寿命。
ただし、長寿命なだけあって普通の冷却水より少し高めです。
それでは、冷却水の交換方法を見ていきましょう。
冷却水の交換方法を知りたい!
冷却水の交換方法はそんなに難しくはありませんが、ディーラーや町工場でやるやり方とは少し異なります。
なぜなら・・・
ディーラーや町工場には冷却水チェンジャーがあるからです。
この冷却水チェンジャーを使えば、冷却水経路を自動で真空にでき、エア噛みをせずに一発で冷却水を満タンにすることができるのです。
でも、冷却水チェンジャーは個人で買うようなものではありませんので、交換するとしたら昔ながらの方法になっちゃいます。
その方法を説明していきます。
①冷却水が必ず冷えた状態で
冷却水は必ず冷えた状態で行ってください。
冷却水の温度が高いと、ラジエータキャップで加圧された状態です。
ドレーンやラジエータキャップを取り外すと、勢いよく熱い冷却水が飛び出してきます。
必ず冷えた状態で行いましょう!
②ドレーンプラグの取り外し
ドレーンプラグの位置は車種により異なります。
ほとんどがラジエータの下部の右か左に付いています。
手で回せるコックタイプのドレーンプラグもあれば、+ドライバーが必要なドレーンプラグもあります。
また、最近の車は、ラジエータ下部がエンジンルームカバーで見えない場合もあります。
その時は、カバーを取り外してください。
カバーがついていても、たいていはドレーンプラグ用の穴がエンジンルームカバーに開いています。
ドレーンプラグを取り外すと、冷却水がチョロチョロ出てきますので、バケツなどで受けてください。
③ラジエータキャップを取り外す
ラジエータキャップを取り外すと、ドレンプラグから勢いよく冷却水が出てきます。
ラジエータキャップを取り外すと、内圧が抜けるからです。
冷却水が抜けきるまでしばらく待ちましょう。
④ドレンプラグを取り付ける
ドレンプラグには黒いパッキンが付いていることが多いです。
取り外す時にも、ちゃんと付いているか見ておいた方が良いですね。
パッキンをつけ忘れていると、冷却水が漏れる原因になりますので、ご注意を。
⑤番外編
これはやらなくてもやってもいい番外編です。
水を中に入れて、すすぎを行ないます。
でも、ディーラーや町工場でもやっていないことなので、別にやらなくても大丈夫です。
もちろん、めんどくさがりの私はやりません(笑)
(1)水をラジエータいっぱいになるまで入れる
(2)エンジンを掛け、水を循環させる(この時は、必ずヒーターをつけて循環させましょう)
(3)電動ファンがまわりはじめたら完了
これで、またドレンプラグから水を取り出します。
熱湯が出てくるかもしれません。
注意してください。
⑥冷却水を入れる
取説を見て、ラジエータの容量が何リットルなのかを見ておきましょう。
冷却水は原液で使用するのではなく、水で薄めて使用します。
また、寒冷地の場合は、少し濃いめで使います。
もちろん、凍結防止用にです。
水の量が多いと、冷却水が凍ってしまいます。
冷却水のタンクに記載されていますので、何%に薄める必要があるのか、よく読んでください。
それが分かれば、必要量をバケツに入れて、水と冷却水を混ぜ合わせましょう。
混ぜ合わせたものを、ちょっと小さめのバケツで少しずつ、ラジエータの中に入れていきます。
⑦エンジンを始動させ、エア抜きをする
ラジエータキャップは付けずにエンジンを掛けます。
そうすると、ラジエータキャップ取り付け部から見える冷却水の中から、エアがボコボコッと出てきます。
出てきたら、すかさず冷却水をつぎ足しましょう。
また、冷却水から出ている黒い太めのホース(アッパーホース)を繰り返し手で潰してやると、エアーが抜けてきたりします。
これをしばらく続け、完全にエアーを抜きましょう
このエア抜きが甘いと、エンジンがオーバーヒートする原因につながります。
⑧リザーバータンクに冷却水を足す
空っぽのリザーバータンクにも冷却水を足しておきましょう。
リザーバータンクにはゲージが付いています。
アッパーとロアーがあります。
冷却水のエアが完全に抜けきっているか怪しければ、アッパーより(少し多め)に冷却水を足しておきましょう。
これで、冷却水交換は完了です。
そんなには難しくないですよね?
作業時間で言えば、2時間あれば終わるかな・・・ってところです。
ディーラーや町工場であれば、30分で終わるでしょう。
冷却水の交換工賃っていくら?
冷却水の交換工賃のみで言えば・・・
ディーラー:4,000円~
町工場やカー用品店:2,000円~
この工賃の金額は目安です。
必ずしもこの金額ではないので、ご注意ください。
やっぱりディーラーより町工場やカー用品店で交換したほうが、すこし安いです。
冷却水自体は、安いもので1,000円
高いものでは、5,000円以上します。
インターネットで買うのも良いですが、どれが良いのか分からない場合は、とりあえずカー用品店で探してみましょう。
まとめ
冷却水の交換時期は2年おきです、
自分で交換しないのでしたら、車検ごとに冷却水の交換をしておきましょう。
また、自分で冷却水を交換してみたいという人は、冷却水でやけどをしないように注意してください。
エア抜きも重要ですので忘れずに!
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